多々良栄里:中勘助文学記念館会場、設営完了!
先週の土曜日10/19は、「めぐるりアート静岡 2019」ヒロバ会場の初日でした。
その日は、中勘助文学記念館では多々良栄里さんの会場設営が行われ、午前中にほぼ設営を終えることができました。
多々良さんが市内駒形通りで中古カメラ店を営んでいた頃、今から10年前~20年前にかけて撮りためた写真の中から13点を取り上げ展示しました。
そこにはただ、市井の人々のさりげない姿が映っているだけ、、、。
多々良さんのコメントに、「とりとめのない日常を集め、丁寧に紡いでいくと大切な事が浮かび上がってくる。それは自分一人の宇宙の中で紡ぎ出す永遠の瞬間」とありました。
それは、中勘助さんの自伝的小説『銀の匙』と通じているのではないでしょうか。
今回、この文学記念館を会場とするにあたって、中勘助の世界を壊さない、また中さんの文学を愛する方々に受け入れていただける展示とはどのようなものか、その上で、多々良さんの作品世界をよりよい形で示したいということで、担当の白井は多々良さんと何度も話し合いました。
結果、ほぼ全ての作品を庭など屋外での展示とすることにしました。そして中さんへのリスペクトを込めて、床の間に一点展示させていただきました。
本に親しんでいただける環境なので、縁側に多々良さんの写真集や、写真を担当した書籍を並べました。
ご来場のみなさま、縁側に座って、本や冊子を手に取って、ごゆっくりお過ごしください。
文・白井嘉尚