10/20(日) きむらとしろうじんじん「野点」を小梳神社にて開催!

投稿 2019年 10月 21日(火)

めぐるりアート静岡2019アーティストのきむらとしろうじんじんさんの「野点」が、10月20日日曜日、静岡駅にほど近い小梳神社境内で行われました。その様子を静岡大学地域創造学環3年生の樋口加奈さんがレポートします。

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静岡市の繁華街にある小梳神社の境内にはなにやら人だかりが…。その人だかりの先にいるのは真っ赤な衣装と派手なメイク、お客さまを「野点」と軽快なトークでもてなす、きむらとしろうじんじんさんの姿がありました。

美術家・陶芸家きむらとしろうじんじんによる「野点」とは、大小2台のリヤカーに陶芸窯やお抹茶のセットを積み、お茶碗を焼いたりお抹茶を飲んだりできる移動式のカフェです。
この活動は全国各地で20年以上も継続されている活動で、その土地、その日、そのときの風景の中で参加者はお茶を楽しめるという、まさに一期一会によって生み出されるアートプロジェクトなのです。
今年の「めぐるりアート静岡2019」に向けて8月3日(土)と4日(日)に行われたお散歩会にて、この小梳神社がその会場として選ばれました。この記事では、当日の会場の様子をご紹介したいと思います!

境内入口付近の様子です。
境内に足を踏み入れる前から既に、日常の見慣れた景色とは少し異なる雰囲気を感じます。

「めぐるりアート静岡2019」のアーティスト、きむらとしろうじんじんさんです!

 
お茶碗に絵付けをする参加者の方は、この中から好きなお茶碗を一つ選びます。
開始時に19種類用意されていた素焼きのお茶碗は、12時頃には既に15種類となっていました。大人気です。
選んだお茶碗に釉薬(うわぐすり)で絵付けをします。これらはじんじんさんご本人が自ら調合して作ったものだそうです。焼きあがるととても鮮やかな色へと変化します。


絵付けしたお茶碗は、じんじんさんが丁寧に焼きあげてくれます。
その動作一連がとても女性的で、思わずドキッとしてしまいました…。

 焼きあがったお茶碗をスタッフのみなさんが磨き上げてくれます。
お茶碗の表面に釉薬に含まれるガラスのきらめきが現れてきました。美しい。
「野点」ではお茶碗絵付けをしなくても、お抹茶を一服するという形で参加することもできます。「お茶碗がないのですが…!」そんな心配はご無用。じんじんさんのつくったお茶碗でお茶を頂くことができます。お茶一服300円と比較的安価で、時間に余裕がない方でも気軽に参加することができます。


参加者のみなさんはじんじんさんと和やかに話をしながら、お茶席を楽しんでいる様子でした。その様子を見ているだけでも、そのやりとりを飽きることなく充分に楽しむことができました。
参加された方々にお話を聴くと「じんじんさんの優しさ、おもてなしに感動しました」、「お話がとっても楽しかったです」といった、とても好意的な感想を聴くことができました。

完成したお茶碗はスタッフの方が丁重に梱包してくれます。
これは参加者の方のお茶碗を撮らせて頂いたものです。
こんな素敵なお茶碗でお茶を飲んだら、とっても美味しそうですね。世界で一つだけのオリジナルなお茶碗で飲むお茶は、きっとより一層美味しいことでしょう。


「野点」は10/20(日)のみの開催ですが、もう終わってしまったのかと残念がることはありません。
めぐるりアート静岡2019の会期は10/22(火・祝)から11/10(日)で、本格的な始動はこれから。東静岡アート&スポーツ/ヒロバ、静岡県立美術館、静岡市美術館、中勘助文学記念館、それら4つの会場で魅力的な作品の数々とで出あえることでしょう。
「野点」に参加する機会を逃してしまったという方も、是非会期中に静岡市内をめぐる旅に出かけてみてはいかがでしょうか。

TEXT:樋口加奈(静岡大学地域創造学環アート&マネジメントコース)

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