御宿至《TOPOS 〜記憶の風景〜》ヒロバに出現!

「めぐるりアート静岡 2019」ヒロバ会場は、明日10/19(土)に開幕します。
それに向け、10/15(火)、16(水)と御宿至さんによる作品設置が行われました。
協賛・協力いただいた伸栄建設株式会社と株式会社上坂の資材置き場にあった、様々な土木や建築資材をヒロバに運び込み、伸栄建設の出雲社長や職人さんたち、また上坂の熟練のオペレーターが操る大型クレーンによって、二日間にわたって設営がおこなわれました。

1日目:10/15(火)は、

朝9時頃には御宿さんと伸栄建設の皆さんと上坂さんのクレーン車が集結。作品を置く場所を慎重に確認するところから始まりました。使われる資材は、H鋼だけでなく、枕木・工事現場で使われる覆工板・ボックスカルバート・今ではほとんど使われなくなった足場丸太・波消しブロック等々、一度に運び込むことができないため、何台も、また何度もヒロバと資材置き場を行き来して運び込まれてきました。

お昼前後には、作品の核となるH鋼の搬入はほぼ終わり、筆者が場を離れ、4時半頃にヒロバに戻ると、その中央に一辺およそ5mの「立方体」が立ち上がっていました。

夕方5時頃からは、「立方体」の東側に約7mの鋼材を、西側には約5mの鋼材を、それぞれ正確に東西を指し示すように配置。

続いて、「立方体」の中に、1枚の重量が500kg近い覆工板を8枚組み合わせた「箱」を設置する作業に移りました。
伸栄建設さんが予め2枚の「板」をL字形に溶接し、ユニットにしておいたものを、クレーンで吊り上げ「立方体」の中に入れて、そこで組み合わせようとしたのですが上手くいきません。そこで、中からまた取り出して、芝地の上に鋼板を敷き、その上で4つのユニットを順次溶接。一つの「箱」にしてゆきます。小雨降るなか、5時をまわるころには日は落ちているのですが、御宿さん、伸栄建設の社長さんと職人さん、上坂のオペレーターの皆さんの集中力はますます高まってゆくようでした。

筆者は、7時頃にまた場を離れ、8時過ぎに戻って来ると、すでに「立方体」の中に、見事に「箱」が設置されています。雨脚が強まるなか、西側に2列3段に積み上げたH形鋼の上に分厚い鉄板を載せ、夜10時までに波消しブロックを南側・北側に一つずつ据え付け、一日目の作業を終了しました。

2日目:10/16(水)は、

筆者がヒロバに行ったのは午後2時半頃でしたが、御宿さんや伸栄建設の職人さんやクレーン車は朝の8時半頃には集まり2日目の作業を始めたとのこと。
西側に積み重ねられたH鋼の上にはボックスカルバート(地中に埋設される箱形のコンクリート構造物)と、頑丈な鉄の「台」のような物が載せられていました。そしてその「台」の隙間には何本もの枕木がさしこまれています。東側にも、やや短めのH鋼が2列3段にくみ上げられ鉄板が敷かれ、その上に三角柱を横に寝かせたような鉄の構造物が据え付けられ、職人さんが枕木を番線でぶら下げる作業をしていました。また、鉄製の大きなローラーも、、、。
2段目3段目の長さの足りないところには、枕木が積み上げられていました。

1時間ほど場を離れ、戻ってきたときには、「立方体」の中に8mの長さの足場丸太が無造作ざっくりと投げ込まれ、見たこともない光景が現出しています。

5時近くになって、ほぼ全ての作業が完了。

後は、めぐるりの開幕を待つばかり。
10/20(日)には、14:00から14:45まで、御宿さんとキュレーションチームの担当者によるアーティストトークが開催されます。作品とトークをお楽しみください。

文・白井嘉尚

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