ワークショップ 『地球(ほし)のタマゴを作ろう』、《白砂式泥団子》をみんなで作りました!!

9月14日(土)より、東静岡ヒロバ・コンテナギャラリーにて開催されております白砂勝敏(かつとし)さん 『地球(ほし)のタマゴ』展。

その関連ワークショップ となる『地球(ほし)のタマゴを作ろう』 が、先週21日(土)、同会場にて開催されました!

今回のワークショップでチャレンジするのは、本展覧会のタイトルにもなっている作品 『地球(ほし)のタマゴ』の制作。

会場の中と外とに展示された、たくさんのタマゴたちの中に埋め込まれているのは、 白砂さんのご自宅の周辺で集められた様々な植物の『種』。

何十年後かの未来、泥とセメントとを混ぜ合わせて作ったタマゴが崩れ、そこでこぼれ落ちた種が芽を出すかもしれない・・・、

遠い未来にまで見るもののイメージを連れて行ってくれる、そんな「白砂式泥団子」。

この魅力的な作品は、一体どのようにして作られているのでしょうか?

会場となっているコンテナ・ギャラリーに集合し、ワークショップはスタート。

そこでまず登場したのが、 白砂さんがご自宅の周辺で採集してきたという数々の『種』たち!!

色やカタチも様々なそれらは、どこかで見たことがあるモノから、初めて目にするような奇妙なモノまで実に多彩!!

バリエーション豊かな種たちの登場に、参加者の皆様はたちまち大興奮!!

今回「タマゴ」に埋め込む種は、ここから選んでも参加者それぞれが持参したものでもOK。

気になる種を手にとって、初めて目にするそれらの正体を白砂さんから聞くたび、あちらこちらから驚きの声が次々とあがります。

たとえば小さな羽のようなコチラは、皆様もよく知っているカエデの種。

このカタチのおかげで、風に乗って遠くまで飛んでいくことが出来るのだそう。

こちらのなんとも奇妙なカタチのものは、菱(ヒシ)。

よく見ると鋭く尖ったトゲのような部分があり、なんと忍者が持っていた「マキビシ」という武器には、このヒシが使われていたとのこと!

刺激たっぷりの『種』の紹介が終わると、今度はいよいよお団子作りを開始!

ここで登場した材料は3種類。

一番分量の多い黄色掛かった土は、知人の方から譲って頂くなどした、使わなくなった陶芸用の土。

そこに固めるためのセメント(上写真左)と細かな砂利(上写真真ん中)とを加えたら、容器の中で均一にかき混ぜ、水分を投入!

粘り気を調整しつつ、参加者の皆様とも協力してしっかりとかき混ぜて、これで「白砂式泥団子」の材料が完成!!

出来上がった泥を手に取って、それぞれ自分のお団子を作成開始!

まずはちょっと手の中で揉み、適度な粘り気を出してあげるのがコツ。

最初のうちは触るのに おっかなびっくりだった子ども達も、いざ思い切って手に取ってみると、たちまち夢中になってお団子をコネ始めます。

ここでいよいよ先程の種たちが登場。

なんとひとつのお団子にどんな種類の種をいくつ入れてもOK!

選び切れない程たくさんの種の中から、それぞれのお気に入りをじっくりと探し出して、思い思いの種をお団子に埋め込んでいきます。

ここまで来たら完成は目前!

少しだけ水を付けてお団子をツルツルにしてあげたら、それをそっと砂の中に埋め、しばし休憩。

お団子の水分を適度に砂が吸い込んだ頃、そぅっとお団子を掘り出して、付着した砂をやさしく撫でて払ってあげると・・・。

こんな感じに、見事な『白砂式泥団子』の出来上がり!!!

あとはしっかりお団子が固まるまで、ぶつけないように乾かしてあげるだけ。

作ったお団子は、ビニール袋に入れてそれぞれでお持ち帰りなのですが、すっかり作り方を憶えた皆様は、ひとつだけでなく次々と新しいお団子作りにチャレンジ!

はじめは手袋をして作っていた子ども達も、途中からじかに手で泥に触れて、その感触を楽しみながら、たくさんのお団子を作り上げてくれました。

こうしてこの日のワークショップは大盛況で幕を閉じましたが、終了後の会場では、展覧会の作品を改めて味わってみたり、ヒロバの木々の間を探検して、落ちているどんぐりを探してみたりする方々の姿も。

実は今回が、参加者と一緒に何かを作ってみる、初めてのワークショップだったという白砂さん。

ご自身の展示を見てくれた後に、自然の中で様々な「おもしろいもの」を探し始めた子ども達と出会い、その経験から、今回のワークショップへの思いが膨らんでいったのだと白砂さんは言います。

木々の間を楽しそうに歩き回る子ども達の姿、そして参加者の皆様と楽しそうに笑う白砂さんの姿を見て、そんな素敵なお話も思い出された今回のワークショップ。

自分たちで作った『地球(ほし)のタマゴ』とともに、ここで感じたたくさんのことを、きっとそれぞれに大切に持ち帰ってくれたことと思います。

まるで『種』を植えていくように、想像力をたくさんの人々に広げていく白砂さんの展示も、今週末が最終週。
最終日となる29日(日)には、 13:00から白砂さんもご在廊の予定。
皆様のご来場を、心よりお待ちしております!

(文・吉村)

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■会期:2019年9月14日(土)〜29日(日)

   11:00〜17:00 ※土曜と日曜のみ開催

■会場:東静岡アート&スポーツ/ヒロバ

   コンテナギャラリー(JR東静岡駅北口すぐ)

   ※駐車場あり(有料)

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