「きこりストーブでスモーク体験」ワークショップ開催しました!
開催を目前に控えた、めぐるりアート静岡2018。
そのプレイベントとなる「きこりストーブでスモーク体験」のワークショップが、昨日東静岡アート&スポーツ/ヒロバにて開催されました!
今回のワークショップは「火」と「食」がテーマ。
彫刻家・木下琢朗(たくろう)さんの作品《刀耕火種~森のたねのゆくえ~》の制作過程にも登場した「きこりストーブ」。
元々はきこりのかたなどが、山で暖をとる際などに用いられたものだそう。
それを使って、おいしい燻製を作って味わいながら、素材のやってきた山のことにも思いを巡らせてみる…、
そんな今回のワークショップの講師としてお越し頂いたのは、安倍川上流の玉川地区にて林業を営む「玉川きこり社」代表の繁田浩嗣(ひろつぐ)さん。
「地元の素材を利用することで、それらの育った風景などを思い浮かべて欲しい」と、玉川地区で採れた木材を準備してきた繁田さん。
まず登場するのはヒノキ。
玉切りになったヒノキの丸太には、チェーンソーで入れられた数本の切れ目。
油をたっぷり含んだ松の木の根っこや、燃えやすい杉の葉っぱを使って、まずはその切れ目から、丸太へと火を燃え移らせるところからスタート。
切った木は、実は中心に近いほど油を多く含んでおり燃えやすく、逆に周りは水分を多く含んでいるため燃えにくくなっています。
その性質により、外側は元のかたちを保ちつつ内側だけが燃えていくのを利用したものが、このきこりストーブです。
次に登場するのは、玉川のヤマザクラ。
ヤマザクラの枝を刃物で削り、今回使う燻製のチップへと加工していきます。
出来たチップをアルミホイルのお皿に乗せ、中華鍋にセット。
まずはベーコンを網に乗せ、フタをしてきこりストーブの上にセッティングします。
するとストーブの熱によって、ヤマザクラのチップからたくさんの煙が!
この煙がなくなるまで、待つこと数分。
出来上がった鍋のフタを、ゆっくりと外してみると…。
見事、燻製の完成!!!
ちょっと味見をしてみると、ヤマザクラのチップの煙によって、深みのある独特の香ばしい味と香り。
あっという間に、見た目にも香りにも大変おいしい燻製が出来上がるのに皆様びっくり。
そこからは各々準備してきた、お好みの食材をどんどん燻製に変えていきます。
チーズに卵にウィンナー、笹かまぼこからホタテまで、本当においしそうな燻製が次々と出来上がりました!
おいしく燻製を頂いたあとは、木下さんによる「きこりストーブ」の制作実演。
きこり社さんの用意してくださった丸太に、得意のチェーンソーで切れ目を入れていく様子を、皆様の目の前で披露してくれました。
そして、やっているとどうしても木のことをお話ししたくなるという繁田さん。
きこりストーブで必要な向きに切れ目を入れることの難しさや、チェーンソーの刃の向きによって、出来るおがくずのかたちが変わってくることなど、林業のプロならではのお話を聞かせてくださいました。
「山と街との繋がりを感じてもらうため、その土地を流れる安倍川の上流で育った木を用いて制作を行いたい」という思いを持つ木下さん。
ヒロバでの公開制作を経て、今回のめぐるりアート静岡にて展示される《刀耕火種~森のたねのゆくえ~》に用いられた木も、実は玉川きこり社さんのご提供によるもの。
木下さんと繁田さん、ふたりの山に対する思い、また山と街とを繋ぎたいという思いがかたちになったような、素晴らしいワークショップでした。
「森のこれからの行く末を考える、その象徴として」制作したという木下さんの作品をご覧になりながら、ぜひ皆様も、その木々のやってきた玉川の山に、思いを巡らせてみてください。
そして次回のイベントは、安東米店よりお米のスペシャリスト・長坂潔曉(きよあき)さんをお招きしての、「スイハニング(炊飯+ing)」ワークショップ!!
めぐるりアート静岡オープニング&クロージングに合わせて行われるこちらのワークショップにも、皆様のたくさんのご参加をお待ちしております!
(文・吉村)
(写真提供・安東米店)
いのちのめぐり スイハニング
日時:10/20(土)、11/10(土) 10:00~14:00[雨天順延 翌日]
講師:長坂潔曉(安東米店四代目店主)他
定員:各回申込先着50名
材料費:500円(お米2合プレゼント)
小学生以下は保護者同伴、未就学児無料
持物:軍手、動きやすい服装、my茶碗、my箸、ご飯に合うおかず
詳細&申込:054-245-1331、https://ankome.com(安東米店)
お米のスペシャリストをお招きし、昔ながらの炊飯を再現。
近くの山で柴刈り。それを燃料にスイハニング®を行います。
各会場:東静岡アート&スポーツ/ヒロバ
各申込開始日:10/1~
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