東静岡ヒロバ・12フィートコンテナ改造開始!?
佐藤浩司郎(こうじろう)さんの作品展&ワークショップ「TOY BOX」を開催中の、東静岡アート&スポーツ/ヒロバ。
先日は、めぐるりアート出展作家である千葉広一さんの授業成果展『小さな家』も開催。
ヒロバは大きな盛り上がりを見せましたが、実は密かに、会場ではもうひとつの出来事が進行していました。
ヒロバを訪れるといつでも目にすることが出来る、背の高いキリンの彫刻。
そしてそのすぐそばに並んだ、ふたつの巨大なコンテナ。
実はこれらは全部、めぐるり出展作家である彫刻家・岩野勝人(まさひと)さんの作品。
京都にお住まいの岩野さんですが、これまではるばる静岡まで訪れるたびに、コンテナ周辺の様々な改造に着手!
そのたびに新たな『楽しみ』が、次々とコンテナの周りに作られてきました。
東静岡ヒロバを静岡のアートの新たな発信地にするべく、「コンテナ・アートベース・プロジェクト」と名付けられ進められている、岩野さんのこの取り組み。
昨年は、キリンと並んだ12フィートのコンテナの内側に、手作りの黒板が取り付けられたのが記憶に新しいところ。
ヒロバを訪れた子ども達にも、自由なお絵かきで気軽にアートに関わってもらうことが出来るこのコーナーはたちまち大人気となり、当初1枚だった黒板はコンテナ内の壁3面に増設!
さらにコンテナの隣には新たにマウンテンゴリラまでが現れ、なんとそのゴリラもまた黒板として機能するように作られている!という、驚きの展開が繰り広げられました。
さて、そんな岩野さんが、今回ふたたび東静岡に来訪!
訪れたのは、2月16日から18日までの3日間。
コンテナと車掌車、ふたつのギャラリーで展覧会が開催されているヒロバにて、次なるアイディアをカタチにするべく、朝早くから作業を開始しました!
今回の舞台となるのは、黒板の付いた12フィートコンテナの裏側。
京都から運んできた資材と、元々ヒロバにストックしていた資材とを組み合わせて、まず取り掛かったのは四角い床のような形状の枠組み作り。
豊富な経験から、その場で次々と柔軟に、プランの組み立てや調整を行いつつ進めていくのが岩野さんの制作の特徴。
現場の状況に合わせながら枠組みの見当を付けると、今度はそれを加工していくための機械を取り出してきました。
そして始まる金属の加工!
これは金属を溶接するための機械で、先端から出てくる溶けた鉄の働きによって、金属と金属などふたつの部品を一体化させることが出来るのだとか。
そのたびに青白い火花が周辺に飛び散り、その作業の様子はかなりの大迫力!
さらに次には、金属を切断するための機械も登場!
先程とは異なるオレンジの火花を散らしながら、たくさんの短いパーツを作り出すと、それらは先程作った枠組みを支える脚に変身!
さすが鉄を素材とした彫刻を得意とする岩野さん。
様々な道具を使いこなし、付けるも切るも思いのまま!
そしてそれが終わると、今度はそこから上へと金属の取り付けが始まりました。
どうやらさっきの枠組みを土台にして、その上に何かを作ろうとしているようです。
キッチリとした形状を保つために微調整を繰り返しながら、まずは四角い部屋のような枠組みが出来上がりました。
すると今度はおもむろに、その枠組みの中に別の金属の柱を取り付け始める岩野さん。
なんだか徐々に、動物園の檻のようなカンジに・・・!?
そして最終的に出来上がったものがコチラ!
木材によって作られた、天井?のような屋根?のような骨組みが登場したところで、今回の3日間におよぶ作業は終了!
出来上がった四角い檻のようなものは、2種類の金属と木材という、様々な素材によって組み立てられている不思議な構造。
一体これは・・・?と思うのも当然。
立派な状態に組み上がったコチラですが、実はコレ、今回の作業では、まだ未完成の状態!
次回岩野さんが静岡に訪れたときに、さらに作業が行われる予定なのです。
そのときまでコチラの正体はお預けですが、下から見上げると、角度によってはキリンが本当に檻に入っているような状態に見えたりして、なかなかの味わいだったりも。
キリンにゴリラ、そして今回のコチラも加わり、ますます動物園のような様相を呈してきたコンテナの周辺。
果たして一体、最終的にはどんな姿のものがこの場所に出来上がるのか。
岩野さんの次回の来訪を、皆様楽しみにお待ち下さい!
(文・吉村)
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