木下さん公開制作「木こりストーブ」!
木下琢朗展『刀耕火種〜森のたねのゆくえ〜』に合わせて、日曜毎に行われている木下さんの公開制作。
これまでのチェーンソーでの制作に加え、本日は新たに、火を使っての制作の工程が公開されました。
タイトルにもある「森のたね」の内部は空洞になっているのですが、よく見ると実は、内側に焼け焦げたような痕跡が残っています。
これはたねの内部を空洞にするときに、火を使って内側を削っていった跡なのです!
写真左は、松の木の根っこ。たいまつの原料にもなる松は油分を豊富に含んでいるため、まずはこの松に火を付けて、たねに火を灯すための火種として使います。
こちらは枯れた杉の葉。これは先程の松の火種が燃え移りやすいように、たねの中にあらかじめ入れておくところです。
火が燃え移りました。
まずは杉の葉が燃え始めますが、やがてその火がたねの内側の木に広がっていき・・・
ある瞬間から、一気に内部が燃え上がります!
木の持っている油分を利用して内部を燃やすこの技法は、実は木こりが山で暖を取るときなどにも用いられ、「木こりストーブ」とも呼ばれているとか。
- 新鮮な木は、木の外側にまだ水分が残っているので、こうして内側が先に燃えていくのです。
さてここからはスピード勝負!
様々な道具を使い、火の力を借りながらどんどん内側を削り形を整えていきますが、放っておくと必要なところまで燃えてしまいます。
ひしゃくで水をかけて冷やしつつ、絶妙な火加減を維持しながらの作業、燃えているたねの間近で行われる一連の過程は、まさに大迫力!!!
納得のいくまで調整を繰り返し、見事くり抜かれたたねの内側は・・・
キレイになくなり、見事な「森のたね」が出来上がりました!!!
こちらの火を使っての木こりキャンドルの作業、風などの天候に左右されるのでなかなかお目にかかれない貴重な瞬間ですが、まさしく一見の価値アリ。
これからも会期中の毎日曜、天候に恵まれれば行われる予定ですので、是非皆様、ヒロバまで足をお運びになり迫力の現場を目撃してください!
(文・吉村)
木下琢朗展『刀耕火種〜森のたねのゆくえ〜』
作品展示:2018.6.9~7.15 11:00~18:00
土日のみ開廊 入場無料
公開制作:6/10,17,24 , 7/1,8,15
日曜実施(風中止、小雨決行) 10:00~17:00
会場:東静岡アート&スポーツ/ヒロバ コンテナギャラリー
JR東静岡駅北口すぐ ※駐車場あり(有料・1時間200円)
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