静岡県内にアトリエ兼住居を構えて3年になります。広い空と季節の恵みを清々しく感じています。ここで気候や人と出会って時間を過ごすことが縦糸となり、自分の持っている色や形が横糸となって少しずつ新しい作品が生まれてきていることにわくわくしています。

筧有子/sky, absolute(2010)

〈sky, absolute〉 2010

筧有子は、留学したドイツで「日本画」を見つめ直した。帰国して、「日本画」であることにより自覚的ながらより自由な作品を制作している。和紙や顔料の風合いを愛しながら、墨ではなく色彩の線描を用い、巻紙の形を活かしながら和紙の上に半透明な「白麻紙(しろまし)」のレイヤーを重ねる。しかしそこに描かれる木々や雲などの繊細な風景は、まぎれもなく「日本画」の自然を受け継いでいる。

2013 「絵画の3つの視点から」加古川市立松風ギャラリー、兵庫
2013 個展「compendium of seasonal words」 Gallery301、神戸
2012 「静岡×ブレーメンアートプロジェクト」ブレーメン芸術大学ギャラリー、ブレーメン
2012 個展「浸透する風景」 KAGIYA HOUSE、浜松
2011 個展「断熱冷却」 Gallery301、神戸